2019年2月19日(火)

「特別法廷」最高裁が謝罪 ハンセン病、違法性認める

2016/4/26 1:05
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ハンセン病患者の裁判が隔離先の療養所などに設けた「特別法廷」で開かれた問題で、最高裁の事務方トップである今崎幸彦事務総長が25日記者会見し、事務手続きが違法だったことを認め「誤った特別法廷の運用が差別を助長し、患者の人格と尊厳を傷つけたことを深くおわびする」と謝罪した。最高裁が過去の手続きを検証して謝罪するのは極めて異例。

隔離政策の違憲性を認めた2001年の熊本地裁判決後に政府と国会が謝罪してから15年後、ようやく司法が謝罪した。

会見で今崎事務総長は、特別法廷は憲法の定める平等原則にも違反した疑いがあると認めたが断定せず、25日にまとめた最高裁の調査報告書にも盛り込まれなかった。

特別法廷は1948~72年までに療養所や刑務所などで95件開かれた。裁判所法は災害で庁舎が壊れた場合などを想定し、最高裁が必要と認めれば裁判所以外に特別法廷を設置できると規定。報告書は「ハンセン病は遅くとも60年以降は確実に治る病気になっており、合理性を欠く差別的な扱いだった」として裁判所法違反を認定した。

外部有識者は「特別法廷は憲法が定める裁判の公開原則にも違反した疑いがある」と指摘したが、報告書は「一般の国民が事実上訪問できない場所だったとは言えない」と認めなかった。

最高裁の裁判官15人で構成する裁判官会議の談話 長きにわたる誤った差別的な姿勢は当事者の基本的人権と裁判の在り方を揺るがす性格のものだった。人権を擁護するために柱となるべき立場にありながら、このような運用を続けたことに責任を痛感する。患者や元患者、家族など関係者にはここに至った時間の長さを含め、心からおわび申し上げる。

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