2017年11月23日(木)

食中毒が多発 週200件ペース、昨年の2倍
高温多湿が影響か

2017/8/25 22:42
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 各地で食中毒が相次ぎ、保育園や高齢者福祉施設が警戒を強めている。埼玉県と群馬県では今月、総菜店で購入したポテトサラダを食べた12人が腸管出血性大腸菌O157に感染し、5歳の女児が一時重体になった。今も感染経路が不明のままだ。感染者は例年を上回るペースが続いており、関係者らは予防に懸命だ。

 12人が口にしたポテトサラダは群馬県高崎市内の工場で今月5~7日に製造され、埼玉と群馬、栃木の3県の総菜店に出荷。各店舗で具材を加えた上で、大皿に盛りつけて冷蔵ケースに陳列された。ただ、これまでの調査ではサラダや工場から菌は検出されず、感染経路は特定できていない。

 25日には埼玉県川越市が、市内の飲食店でパスタやピザを食べた7人が食中毒症状を訴え、全員からO157が検出されたと発表。いずれも命に別条はないという。

 相次ぐ感染に、子供や高齢者を預かる施設は自衛策を急ぐ。埼玉県深谷市の幼稚園では、園児に体調不良が確認された場合、速やかに保護者に連絡し、医療機関で受診してもらう方針を決めた。園児全員を毎日検温し、しっかりと加熱した食事を提供する。

 約80人が入所する都内の特別養護老人ホームは、トイレやドアの手すりを入念に拭いたり、嘔吐(おうと)物の処理マニュアルを守ったりする対策を徹底するよう改めて確認した。「一つひとつ地道に対策を徹底するしかない」と担当者は気を引き締める。

 国立感染症研究所によると、13日までの1週間で腸管出血性大腸菌感染症の報告件数は全国で228件。7月下旬ごろから週200件のペースが続く。2015年や16年の倍ほどのペースだ。特に東日本での患者が目立つ。O157に限ると、13日までの1週間に発生した食中毒の6割超は関東だ。

 理由について、広島大学大学院の島本整教授(食品衛生学)は今年の気候を挙げる。「東日本では梅雨が明けても例年より晴れの日が少なかった。湿度が高く、暑い日が続いたことが原因ではないか」とみる。

 ただ西日本も警戒を強めている。香川県は24日、食中毒が発生しやすいとして「警報」を発令した。今シーズン6度目で、「昨年よりも早いペース」(生活衛生課)。ホームページで「食品の取り扱いについて十分注意を」などと注意喚起する。滋賀県でも米原市や東近江市でO157の感染が続き、22日と24日に警報を発令した。

 気象庁によると、9月も厳しい残暑が続く見通し。島本教授は「今後も注意が必要」と呼びかける。

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