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世界で「殺人的熱波」 気温50度超も、干ばつや死者

世界各地が「殺人的な熱波」(米メディア)に見舞われている。中東とアジア、北米で気温が50度を突破し、森林火災や熱中症による死者が相次ぐ。航空便の離着陸、農作物にまで影響が広がり「過去10年で最も厳しい夏」(イタリアのマルティーナ農林相)に。モンスーンの豪雨も南アジアで甚大な被害をもたらしている。

海外メディアによると、アジアと中東に熱波が襲来したのは5月下旬。パキスタンでは54度を記録。ユーラシアやアフリカ、オーストラリア大陸を含む東半球の観測史上最高気温に並んだ。6月にはイラン、アラブ首長国連邦(UAE)でそれぞれ50度以上を観測した。

南欧や東欧では40度を超える気温が続き、英メディアによると熱中症で数人が死亡した。

イタリアは記録的な少雨と猛暑で深刻な水不足に直面。ローマでは6月以降ほとんど雨が降らず、7月には約2800ある公共水飲み場の一部で給水を停止した。世界中から観光客が集まるバチカンのサンピエトロ広場でも、初めて噴水の水を止める措置を取った。

オリーブやトマトの生産農家や酪農業への打撃も懸念され、イタリアだけで経済損失は20億ユーロ(約2580億円)に上るとの試算がある。欧州各国では干ばつも深刻化し、ポルトガルで6月に起きた山火事は60人以上が死亡する惨事になった。

米西部アリゾナ州では6月、約50便の航空機が欠航。気温上昇で空気が膨張して密度が小さくなり、離陸に必要な揚力の不足が懸念されたためだった。西部カリフォルニア州デスバレーでは7月、気温50度を超えた日があった。

米国の研究チームは、暑さに起因する死者に関する調査を基に「温暖化ガスを大幅削減しない限り、2100年には世界人口の最大4分の3が熱波による死の脅威にさらされることになる」と警告している。〔ローマ、ニューデリー、東京=共同〕

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