長野ヘリ墜落で県庁捜索 業過致死容疑で県警
長野県の消防防災ヘリコプターが墜落し搭乗していた9人全員が死亡した事故で、県警は25日、業務上過失致死容疑で、ヘリを管理していた県危機管理部と同県松本市の県消防防災航空センターを家宅捜索した。
ヘリの運航に関わる資料などを押収し、詳しい事故原因を調べる。長野県の阿部守一知事は「警察の捜査に全面的に協力する」とコメントした。
県はこれまでに、死亡したパイロット岩田正滋さん(56)の身体検査記録のほか、飛行中に消防隊員が機内から撮影したビデオカメラの映像などを、任意で県警に提出している。
ビデオカメラの映像には、離陸後に木々や山肌が徐々に機体に迫り、衝撃で大きく揺れる様子が映っていた。墜落現場から北西約100メートルの尾根の樹木には、複数の傷が付いていた。
離陸から約15分間で交信不能となったことも判明しており、県警はこの間に何らかの理由でヘリの回転翼が木に接触してバランスを崩し、墜落したとみている。〔共同〕