2019年1月17日(木)

「地震、確度高い予測困難」 南海トラフ対策で報告書案

2017/8/25 11:30
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南海トラフ巨大地震の対策強化を検討する中央防災会議の有識者会議は25日、都内で会合を開き、報告書案を示した。東海地震の予知を前提とした大規模地震対策特別措置法(大震法)の防災対応を見直す一方、巨大地震の前兆を確認した際は数日以内の発生可能性を提示し、住民に避難を促すなどの対応をとる必要があると指摘した。

有識者会議の会合はこの日が最後。政府は有識者会議が近くまとめる報告書をもとに、自治体や企業などの意見を聞きながら具体的な防災対応を決める方針だ。

駿河湾周辺を震源とする東海地震を念頭に1978年に制定された大震法は、観測体制の整備による地震の直前予知が可能という前提で、新幹線の運行停止や銀行の業務停止など強い規制を伴う「警戒宣言」を出し、被害軽減策を定めている。

だが現在は阪神大震災や東日本大震災の教訓から「地震の正確な予知は難しい」との見方が強まっている。

今回の有識者会議では大震法の扱いも焦点の一つで、報告書案では予知を前提とした大震法による対応については「改める必要がある」との見解を盛り込んだ。ただ法改正や廃止の必要性にまで踏み込まなかった。

南海トラフ巨大地震についても大震法と同様の対応は適用できないとした。一方、巨大地震につながる地殻変動などの前兆が確認された場合、住民に避難を呼びかける仕組みが必要だとして、複数のケースを想定した。

その一つとして南海トラフの東部分で大地震が発生後、西部分での大規模地震の発生については「確度の高い予測は困難」としつつ、全世界で1900年以降に発生したマグニチュード8以上の96事例を基に「3日以内に10事例、4日から7日以内に2事例」などと提示。津波の襲来などに備えた事前避難が必要としている。

対策の進め方については、国が複数のモデル地区を選ぶなどして避難呼びかけの手順や課題を検証し、自治体や企業向けのガイドラインを策定する必要があるとした。

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