全壊家屋、断層真上に集中 熊本地震被災地で5割超

2017/5/25 12:16
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昨年4月の熊本地震で被災した熊本県御船町内で、地表に現れた断層の真上に建てられた家屋の全壊率が5割を超え、断層周辺と比べて被害が集中していたとの調査結果を久田嘉章・工学院大教授(地震工学)らがまとめた。調査地の地盤の性質を考慮すると、被害は地震の揺れよりも、主に地盤のずれによって生じたとみられるという。

繰り返し活動する活断層は全国各地に約2千あるとされる。人が生活する地域にも多く、久田教授は「断層真上の建築は避けるのが望ましい。やむを得ない場合でも頑丈な基礎を設け、耐震性に余裕を持たせるべきだ」と指摘した。

久田教授らは昨年、熊本地震で動いた活断層の「日奈久断層帯」のずれが地表に現れた御船町内を調査。地表が水平方向に最大50センチ横ずれした地区では、断層から約100メートル以内の家屋39棟のうち、「全壊」が7棟で、「被害なし」(4棟)「軽微」(16棟)「小破」(9棟)「中破」(3棟)だった。

全壊率は、断層の真上では7棟中4棟で57%だったが、真上以外では32棟中3棟で9%と大きく差がついた。

外観などから判断した建築年数ごとの全壊率は、2000年代以降に建てられたとみられる「新しい」が0%、築数十年程度の「古い」が15%、伝統建築など「非常に古い」が29%で、古いほど被害が目立った。

新しい家屋では、断層の真上でもほとんど被害がなかった例もあった。久田教授は、現在主流の、家屋の底に全面的に鉄筋コンクリートを入れる「ベタ基礎」が有効だったとみている。〔共同〕

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