2017年11月19日(日)

筋肉の難病ALSに白血病薬が有効 京大、iPS活用

2017/5/25 3:00
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 京都大iPS細胞研究所の井上治久教授らは24日、全身の筋肉が次第に衰えていく難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療につながる薬の候補物質を突き止めたと発表した。マウスを使った実験で、慢性骨髄性白血病の治療薬の効果が高いことを確かめた。すぐに使えるわけではないが、有効な治療法がない難病の克服に近づいたとみている。

 ALSは運動神経が徐々に機能を失って全身の筋肉が動かなくなる病気で、原因や詳しい仕組みはわかっていない。50歳以上に多く、国内の患者は約9500人いる。

 研究グループはまず、ALSの患者の皮膚からiPS細胞を作って運動神経細胞に変化させて調べた。健康な人から作った神経細胞と比べると、異常なたんぱく質が蓄積して細胞死が起こりやすくなることを見つけた。さらに、処方薬など1416個の化合物について調べたところ、27個が細胞死を強く抑えていた。

 このうち慢性骨髄性白血病の治療薬「ボスチニブ」は細胞内で不要なたんぱく質を分解するオートファジーを促す機能があり、ALSの原因たんぱく質を減らすとわかった。ALSにかかっているマウスにボスチニブを投与すると、発症を遅らせて生存期間を延ばす効果を確認できた。

 いろいろなタイプのALSに効果が期待できるという。井上教授は「医療現場で使えるようになるには少なくとも数年、新たな薬の開発には5~10年の時間がかかる」と話した。

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