英画家「日本にも贋作」 120点なお未回収

2015/10/24付
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自宅アトリエで、ゴッホの自画像を模写した自筆の作品を見せるジョン・マイアット氏(9月16日、英中部スタッフォード)=共同
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自宅アトリエで、ゴッホの自画像を模写した自筆の作品を見せるジョン・マイアット氏(9月16日、英中部スタッフォード)=共同

 【ロンドン=共同】「20世紀最大」とされる贋作(がんさく)絵画の詐欺事件に関わり16年前に服役した英国の画家ジョン・マイアット氏(70)が、自ら描いた贋作のうち少なくとも120点が回収されず、今も「本物」として扱われていると暴露した。「日本の個人収集家にも米国の画廊から売られたと思う」と述べたが、詳細は明かさなかった。

 24日までに共同通信の取材に語った。

 事件では、主犯の男がマイアット氏をそそのかし、贋作を描かせて売りさばいた。同氏によると、1986年から95年に逮捕されるまで200点を超える贋作を渡した。うち約80点しか警察に押収されていないという。

 自分の贋作が絵画カタログに載っているのに気付いたことも3回ほどあるが「誰の利益にもならない」ため、秘密は明かさないと話した。

 ゴッホなど最も著名な画家は作品がきちんと記録されているため詐欺が困難だが「それより知名度が下がると真贋鑑定が緩くなり、しかも数十万ドル(数千万円)で売れる」と説明した。事件では、ジャコメッティなどの贋作が摘発された。

 マイアット氏は天才的な模写技術で知られるが「油絵の具は臭いが嫌いなので、贋作も全てアクリル絵の具を使った」と証言。「私だって違いを見分けられる」のに、競売大手企業や専門家が「真作」としてお墨付きを与えていたと語った。

 ▼英贋作絵画事件 名画を模写して売っていたマイアット氏の技法に目を付けた主犯の男が、200点以上の贋作を描かせて売りさばいた事件。主犯の男はロンドンのテート・ギャラリーをはじめ権威ある美術施設に対し身分を教授と偽り、寄付を申し出るなどして資料室への出入りを認めさせ、取引記録を偽造して本物の資料の中に紛れ込ませるなどした。クリスティーズなどの競売大手が次々とだまされ美術界は混乱。マイアット氏は95年に犯行を認めて捜査に協力。主犯の男は捕まって懲役6年の実刑判決を受けたが事件の全容は明かしていない。

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