2018年6月22日(金)

改正自殺対策法、成立へ 地域に合った施策推進

2016/2/24 13:02
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 自殺を未然に防ぐための計画策定を新たに地方自治体に義務付ける自殺対策基本法改正案が24日、参院本会議で全会一致により可決された。今後衆院で審議し、今国会で成立の見通し。子供の自殺阻止に向け、学校に保護者らとの協力を一層強化するよう促しているのも特徴で、4月に施行される。

 2015年の自殺者数は警察庁集計の速報値で約2万4千人。3万人を超えた1998~2011年に比べ減少したが、いじめなどを原因とする若者の自殺は依然目立つ。法改正を受け、自治体や教育現場が地域の実情に沿った細やかな施策を実現できるか注目される。

 自殺対策基本法は06年に議員立法で成立。施行から10年となるのを機に超党派の議員連盟が改正法案をまとめた。

 改正法案は、国だけに義務付けていた自殺対策の計画を、全ての都道府県と市町村が策定するよう定めている。国の計画は「失業や多重債務などの要因を踏まえ総合的に取り組む」としており、成立後は、自治体が自殺者の年代や職業などの傾向を分析した上で具体的な支援策を盛り込んだ計画を作る。

 また新たに、国と自治体が学校などでの相談体制を整え、教員らへの研修の機会を設ける。学校が保護者や地域住民と連携し、児童や生徒らへの教育や啓発に取り組むことも規定。いじめや悩みを一人で抱え込まないよう「SOSの出し方」などを教えるという。

 さらに、自殺の恐れがある人への精神医療の体制整備に加え、新たに医師や福祉の専門家、民間団体の関係者による連携確保も求めている。

 15年版自殺対策白書によると、14年の自殺者約2万5千人のうち40歳未満は26%。自殺の原因は健康問題、経済・生活問題、家庭問題、勤務問題を挙げている。全国各地では、いじめなど学校での問題が原因とみられる中学生や高校生の自殺もたびたび起きている。〔共同〕

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