東京マラソンにハイテク警備 小型翻訳端末を初投入
26日に開かれる「東京マラソン」で、警視庁は数千人体制で警備や観客の誘導に当たる。2020年の東京五輪・パラリンピックをにらみ、10年前の初開催時に次ぐ規模という。民間企業が開発した最新機材を活用し、テロなど不測の事態に備える。

ランナーと一緒に走る「ランニングポリス」は94人で、うち一部は現在地などを確認できる腕時計型の端末を装着する。自転車に乗る専門部隊10人も投入する。

防犯カメラは、ランニングポリスらが帽子に装着するものも含め過去最多の230台。今年からゴール地点となるJR東京駅前周辺では、セコムが開発したカメラ付きのバルーンを使い、上空から周囲を警戒する。
外国人客の増加に備え、NECが開発した英・中・韓3カ国語に対応するペンダント型の翻訳機器も初めて投入する。
大会を主催する東京マラソン財団も6千人体制で警備にあたる。人工知能(AI)で防犯カメラ画像や観客がSNS(交流サイト)に投稿した内容を分析し、テロなどの兆候をつかめるかを探る試験も国内の大会で初めて行うという。
警視庁の鎌谷陽之警備1課長は「五輪を見据え、万全かつスマートな警備を目指す」としている。