2019年3月20日(水)

ウナギ稚魚輸入、香港が抜け穴に 資源管理協議に参加せず

2016/4/23 20:56
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絶滅が懸念されるニホンウナギの大消費国、日本は中国、韓国、台湾と協力して資源管理に取り組んでいるが、この協議に参加していない香港から稚魚(シラスウナギ)が日本に大量に輸入されていることが財務省の貿易統計などで23日、分かった。

香港では今年、最終的に日本向けになるとみられる別種のウナギ稚魚の密輸が相次いで摘発されている。環境保護団体などは「各国の規制が強まる中、香港を中心としたウナギの不透明な取引が続き、規制の抜け穴になっている」と資源管理体制の強化を求めている。

貿易統計によると、昨年11、12月に計1657キロ、今年1、2月に4364キロのニホンウナギの稚魚が香港から輸入された。水産庁によると、この間に日本の養殖池に入れられた稚魚は1万5千キロで、約40%が香港からの輸入だったことになる。残りは国産で中国、台湾などからの輸入はなかった。

香港からの輸入は、台湾が輸出を禁止した2007年以降に急増。香港で大規模なウナギ漁はなく、実際の産地は台湾や中国の可能性が高いとみられる。

民間の野生生物取引監視団体のトラフィックによると、香港では1~3月に、絶滅の恐れが高いとして欧州連合(EU)が輸出を禁じているヨーロッパウナギの稚魚を、中国に輸出しようとした業者が摘発される例が5件あり、押収量は300キロを超えた。ヨーロッパウナギは中国の養殖池を経て、ほとんどが日本に輸出されているとみられる。

ニホンウナギは東アジア地域に広く分布していたが、環境の悪化や乱獲で個体数が減少。日本の環境省や国際自然保護連合(IUCN)が絶滅危惧種に指定した。日本と中国、韓国、台湾は14年、資源管理に協力して取り組むと発表したが、香港は参加していない。〔共同〕

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