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スパコンネットワークで障害、データ15万件が破損

理研など参加

理化学研究所のスーパーコンピューター「京」(神戸市)や全国の国立大が持つスパコンを共同利用するために結んだネットワークのデータ保存拠点で昨年、大規模な障害があり、利用者が計算した成果の保存データ約15万件が破損、うち約千件が消失していたことが23日、関係者への取材で分かった。

ネットワークの利用促進をする高度情報科学技術研究機構によると、ネットワークは「HPCI」と呼ばれ、9つの国立大と理研など3機関が参加し、研究者や企業が各地のスパコンを効率良く使えるようにしている。利用者は割り当てられたスパコンを使い、計算したデータは理研、東京大、東京工業大の拠点のいずれか、または複数にコピーして保存する。

東工大によると、東工大のデータ保存拠点で昨年8~10月、データの書き込みを行う部分に障害が起き、保存データ約15万件が破損。うち1072件はコピーも破損し、復旧できず消失した。残りは他の場所に正常なデータがあり、影響はなかったという。

消失したのは千葉大、京都大、大阪大の、宇宙や生物分野などの研究に関するデータ。

障害はその後システムを更新する過程で修復されたとみられ、今年3月に利用者が指摘するまで今回のトラブルに気付かなかった。正確な原因は分かっていないが、昨年7月に落雷による停電があり、その後の復旧作業で障害が起きた可能性があるという。

東工大は、消失による被害を受けた利用者に謝罪。計算をやり直せるようスパコンの利用枠を再度割り当てた。

東工大の青木尊之教授は「同様の障害が起きたとしても早期に発見できるようシステムを整備した」と話した。〔共同〕

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