ぜんそく発症の「鍵」特定 千葉大、症状抑える抗体開発

2016/9/23 11:32
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ぜんそくなどのアレルギー疾患が発症する過程で、鍵となる役割を果たすタンパク質を千葉大の中山俊憲教授(免疫学)らの研究グループが特定し、23日までに米学術雑誌「サイエンス・イムノロジー」(電子版)に発表した。

中山教授によると、このタンパク質の作用を防ぐ抗体をぜんそくのマウスに投与したところ、症状が治まったことを確認。ヒトへの投与が可能な抗体も大手製薬会社と共同で開発に成功した。

抗体はぜんそくの治療薬として使われるステロイドに比べ、正常な免疫細胞に与える影響が少なく、重症患者にとって有効な治療法になり得るという。

ぜんそくは「CD69」という分子を発現した病原性免疫細胞が血管外に出て、気管などに達して炎症を引き起こす。

中山教授が特定したタンパク質「ミオシン軽鎖9/12」は、風邪をひくなどした際に血小板から放出され、網状になり血管の内側に付着。CD69分子と結合し、病原性免疫細胞を血管外に誘導する役割を果たす。

アレルギー疾患の一種「好酸球性慢性副鼻腔(びくう)炎」でも、患者の鼻にできたポリープ(粘膜の隆起)内の血管でミオシン軽鎖が網を形成していることが判明した。

中山教授は「10年以内に新たなぜんそく治療法の確立を目指す。他のアレルギー治療にも応用できるだろう」と話す。〔共同〕

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