2019年6月25日(火)

拉致家族会結成20年「年内に帰国を」 体調不良で集会欠席も

2017/4/23 19:55
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結成から20年を迎えた北朝鮮による拉致被害者家族会などが23日、被害者の早期救出を求める国民大集会を東京都内で開いた。与野党の国会議員や支援者らが参加。家族らは「もう待てない。年内に全員帰国を」と悲痛な胸の内を訴えた。我が子やきょうだいとの再会がかなわぬまま年を重ね、70~80代のメンバーも多い。

「北朝鮮を巡る状況がどうなっても、被害者の帰国にどう直結させるかが重要だ」。田口八重子さん(失踪当時22)の兄で家族会代表の飯塚繁雄さん(78)は集会で訴えた。

家族会は集会に先立って安倍晋三首相らと面談。安倍首相は「拉致は最重要課題。私が司令塔となり、国際社会と連携して早期に解決する」とあいさつしたが、メンバーの表情は険しい。

政府が認定した拉致被害者17人のうち、帰国したのはわずか5人。未帰国の被害者の親で健在なのは横田めぐみさん(同13)と有本恵子さん(同23)の両親と、増元るみ子さん(同24)の母、信子さん(89)だけだ。

「修一が帰ってくるんだよ。頑張って」。2014年8月、鹿児島県鹿屋市の特別養護老人ホーム。1978年に拉致された市川修一さん(同23)の兄、健一さん(72)は脈拍が弱くなっていく父・平さん(当時99)に声をかけ続けた。

無口な性格だった平さん。普段は修一さんの話題を出すことは少なかったが、北朝鮮で修一さんの目撃情報があったと告げると「そうか。生きてたか」と笑ったという。

母のトミさんも2008年に91歳で亡くなった。進展の見えない拉致問題に「もう生きてさえいればどこにいてもいい」とこぼすこともあったトミさん。健一さんは「両親には『再会させてあげられずごめん』という思い」と声を絞りだす。

結成から20年、拉致から約40年となったメンバーの焦りと疲労の色は濃い。めぐみさんの父、滋さん(84)ら複数の家族が体調不良などを理由に集会を欠席。高齢などで東京での活動に参加できなくなった地方のメンバーもいる。

めぐみさんの母、早紀江さん(81)は集会で「何もできなかった40年は国家の恥。これ以上、恥をさらさないで」と強調。飯塚代表は「私たちの家族は自由を奪われ、監禁されている。今この瞬間もじっと耐えているはずだ」と一日も早い救出を願った。

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