弁護士の債務整理、司法書士での代替どこまで 27日最高裁判決

2016/6/24 23:35
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過払い金の対応など債務整理で司法書士が弁護士の代わりに担当できる金額の範囲が争点の一つになった訴訟の上告審判決が27日、最高裁第1小法廷で言い渡される。司法書士が担当できるのは「140万円以下」。だがこの額について司法書士側は「依頼者が受ける利益」と解釈、弁護士側は「債権額」と主張する。司法判断も割れ、最高裁の判断が注目される。

2002年の司法書士法改正で、認定を受けた司法書士は簡易裁判所の民事訴訟で代理人を引き受けられるようになった。裁判外の債務整理も代理人が可能だが、対象は簡裁が扱う「140万円以下」とされる。

この点について日本弁護士連合会(日弁連)は、貸主が主張する債権額が140万円を超える場合は「司法書士が担うことはできない」と説明。裁判外の債務整理が訴訟に発展した場合、債権額が140万円を超えると地方裁判所の管轄となり、司法書士は対応できないことを根拠とする。

一方、日本司法書士会連合会(日司連)は140万円を「依頼者が受ける利益」と解釈する。借金の減免や弁済計画の変更によって依頼者に生じる利益が140万円以下であれば、債権額が140万円を超える案件でも司法書士が担えるとの考えを示してきた。

この解釈の違いが法廷闘争になったのは、和歌山県の多重債務者らが、債務整理を頼んだ司法書士が業務の範囲を超えた違法な「非弁行為」で安易に和解をしたとして賠償を求めたからだ。

一審・和歌山地裁判決は日司連の解釈に基づき、依頼者の利益が140万円を超える部分を「非弁行為」と認定。二審・大阪高裁判決は日弁連の解釈を採用し、より広く司法書士の「非弁行為」を認めるなど判断が割れている。

日司連は「誤った制限が加われば市民に身近な立場で相談に応じる司法書士が萎縮する」と強調。日弁連は「司法書士側の解釈は依頼者の利益を140万円以下に収めることにつながる」と反論する。最高裁の判断で多重債務者への対応が大きく変わる可能性がある。

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