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いじめ相談、チャットで 市教委などアプリ導入

教育委員会がスマートフォンの対話(チャット)アプリでいじめ相談を受ける取り組みが広がっている。電話やメールを使わない子供が増えていることに対応し、相談する際の心理的なハードルを下げるのが狙い。電話やメールより相談が大幅に増えたケースもあり、民間団体も夏休み明け前から期間限定でチャット相談に取り組む。

6月下旬、千葉県柏市教育委員会の少年補導センターで、職員がパソコンに向かっていた。「友達に無視される」という中学生からの匿名の投稿に、職員が「それはつらいですね」と書き込むと「暴力をふるわれることもある」と返信があった。市教委は生徒の同意を得て、学校に連絡。学校が対応し、いじめはやんだという。

市教委は今年5月、匿名で通報・相談ができる米国発のスマホアプリ「ストップイット」を導入した。「近ごろの子供は電話もメールもあまり使わない」(担当者)といい、子供たちがLINE(ライン)などで親しんでいる対話アプリを導入することにした。

7月までの2カ月で、48人から相談があった。昨年1年間の電話相談(24件)の2倍に上る。

市教委は市内の中学校20校の生徒にアプリをダウンロードする際に使うパスワードを配布。匿名でも通報できるが、教委側は相談者の学校と学年が分かる。相談者の許可があれば学校に連絡する。「学年が分かれば学校側もある程度対応できる」(市教委)という。

2011年にいじめで中学2年生が自殺する事件が起きた大津市は11月から、LINEと共同で対話アプリを使ったいじめ相談を試験的に受け付ける。相談用アカウントの登録に使うQRコードを市立中学の3割(約3千人)に配布する。平日の午後5時から9時まで、大津市が委託する専門機関のカウンセラーが子供から寄せられる相談に対応する。

来年1~3月に実施状況を検証し、「有効であれば全国に取り組みを広げたい」(同社)という。

国も後押ししている。文部科学省は来年度、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)や対話アプリを使っていじめの相談を受ける試行事業を実施する。7月からSNSの事業者や学校関係者などを集めた会議を開いて意見を聞いている。

自殺をほのめかすような緊急の相談時にどう対応するか、子供がスマホをよく使う夜間にも相談を受け付けるかなど課題もある。文科省は近く相談体制を作る際の留意点などを記した文書をまとめる予定だ。

自殺を防ぐための電話相談を受け付けている一般社団法人「日本いのちの電話連盟」も31日から9月6日の期間限定で初めてチャットでの相談窓口を設ける。

利用者は同連盟のウェブサイトでメールアドレスなどを登録すれば、月曜から金曜日までは午後3時から9時、土日は同1時から7時までチャット形式で相談できる。

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