杭の深度、最大2メートル不足 横浜の傾斜マンション
横浜市の大型マンションが傾いている問題で、建物を地盤に固定する杭(くい)の長さが最大で約2メートル不足していることが22日、分かった。
杭は本来、地下十数メートルにある「支持層」と呼ばれる固い地盤に届かせる必要があるが、打ち込む前の想定より支持層が深い位置にあった。問題のある杭は8本で、うち6本が支持層に届いていない。残り2本は支持層に届いているが、長さが十分ではないという。
マンション建設工事の元請けである三井住友建設が事前の地盤調査をもとに杭の長さを決め、手配した。下請けの旭化成建材(東京・千代田)がドリルで穴を開け、杭を打ち込んだ。
ドリルにかかる土の抵抗値を見て支持層に届いたか確認するが、今回は担当者によるデータの転用や加筆が見つかった。杭の長さが足りない場合は本来、新たに長い杭を手配し直す必要がある。