2019年6月18日(火)

氷見の寒ブリ不漁続く 富山湾名産、観光業に打撃

2015/12/22 12:49
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富山湾で名産として人気の高い寒ブリの不漁が続いている。原因は能登半島沖の海水温の変化ともいわれるが、はっきりしない。北陸新幹線の延伸開業を機に観光客呼び込みに力を入れる富山県内の旅館や飲食業者からは悲鳴も漏れる。

脂の乗った寒ブリで知られ、多い年には1日に千本以上水揚げされることもある氷見漁港(同県氷見市)。今年は1日数十本の日が続き、漁協関係者は「丸々と肥えた良いブリも少ない」とため息をつく。旬を告げる「ひみ寒ブリ開始宣言」は豊漁の年なら11月中旬に発表するが、19日時点でまだ出せない状況だ。

新幹線の延伸効果もあり、富山湾の海産物が楽しめる氷見市の観光施設「ひみ番屋街」は4~11月の来客数が昨年同期比で10万人増の93万人になった。寒ブリが目当ての人も多く、テナントに入る飲食店の寒ブリ会席の12月予約分は昨年の2倍と好調だが、仕入れ値が上がり、期待したほどの利益は出ていない。

運営会社の堀川俊幸管理部長は「簡単に値上げもできない。大漁になるのを祈るだけ」と苦しい胸の内を明かす。同じく名産のシロエビの漁獲量も例年の7割前後と不漁で、寒ブリに期待していただけに、ショックはより大きいという。

県水産研究所によると、北海道沖から産卵のために南下する寒ブリの魚群は、日本海にある水温の低い海域を避けようとして日本近海に寄ってくるため、この海域の位置の変化が漁に影響するとみられている。今月初旬に冷たい海域が能登半島近くまで南下し、寒ブリが富山湾に入り込みやすい好条件になったが、水揚げは増えず、職員も「原因が分からない」と首をかしげる。

氷見市の旅館や民宿では、やむを得ず石川県沖などで取れた寒ブリを仕入れているところも。同市観光協会は「氷見の寒ブリが食べられるか、事前に問い合わせをしてほしい」と話している。〔共同〕

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