胆管がん問題、被害者全員と和解 大阪の印刷会社
大阪市の印刷会社「サンヨー・シーワィピー」の元従業員ら17人が胆管がんを発症し、うち9人が死亡した問題で、同社は22日、大阪市内で記者会見し、全ての生存患者や遺族と和解が成立したと発表した。それぞれ1千万円超の補償金を支払うほか、再発防止に向け安全対策を講じることを和解内容に盛り込んだ。
和解は9月25日付。辞任した山村徳唯前社長(68)は「胆管がんを多数発症させ、大変申し訳なく思う」と謝罪。業務で扱う有機溶剤が発症原因とされた経緯から、化学物質の安全性について専門家に調査を依頼する体制も整える。
問題は2012年5月に発覚。大阪区検が今月16日、産業医の選任を怠るなど衛生管理体制に不備があったとして、法人としての同社と山村前社長を労働安全衛生法違反罪で略式起訴し、同社によるとそれぞれ罰金50万円の略式命令を受けた。