無許可で医師ら当直 千葉県立6病院、労基署が一部立ち入り

2016/7/21 23:34
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千葉県立の全6病院で、労働基準監督署の許可がないまま医師らが夜間、休日の当直勤務をしていることが21日、県への取材で分かった。人手不足で頻繁に急患に対応することが多く、待機や病室巡回など軽い労働に限られる当直勤務の原則を守れる人員態勢を病院側が取れないためだ。医療関係者は全国的にも同様の例があるとみている。

県によると、6病院のうち県がんセンターは5月、千葉労基署の立ち入り調査を受けた。県病院局は「許可を得ないまま当直をさせている現状は違法状態と認識している」とする一方、医師の確保が困難で、国が求める当直勤務をさせるための適正な態勢をつくれないとして「早急な解決は難しい」としている。

厚労省は2002年、全国の病院に勤務の適正化を求める通達を出しており「無許可の場合は違法労働となる可能性がある」としている。

県によると、県がんセンターはこれまで数回、医師らの当直について許可申請したが「勤務内容が通常業務と変わらない」などとして認められなかったという。6病院とも過去に許可を得た記録はなく、長期間、無許可状態が続いているとみられる。

労働組合「全国医師ユニオン」の植山直人代表は「医師らの過重労働につながる恐れがある。全国的に他の病院でもあり得る」と指摘している。

県がんセンターでは、14年に腹腔(ふくくう)鏡手術を受けた11人がその後死亡した問題が発覚するなど医療を巡る問題が相次いでいる。病院が設置した複数の第三者委員会の調査結果で、医師の過重労働や人員不足など、病院の労働環境を改善する必要性が再三指摘されていた。〔共同〕

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