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最古級平仮名は古今集 9世紀「幾世しも」、仏教大講師が新説

平安京にあった貴族、藤原良相邸宅跡(京都市中京区)で2011年に出土した土器片(9世紀後半)に記されていた最古級平仮名は、最初の勅撰(ちょくせん)和歌集「古今和歌集」にある「幾世しも」の歌とする新説を南條佳代仏教大講師(日本書道史)が、22日までに同大学の紀要に発表した。

約40字書かれているが、意味がよく分かっていなかった。文字の練習に和歌を書いたとみられ、初期平仮名の姿を知る有力な史料になりそうだ。

南條講師が分析したのは、土師器(はじき)に記された平仮名。これまでの京都市埋蔵文化財研究所の記者会見資料などでは中心部の文字は「いくよしみすらキれ□□ち」とされていた。(□は欠字など)

南條講師は12文字について従来の「すらキ」とされた部分を「あらし」などと読み「いくよしもあらしわか□を」と判読した。「あ」「ら」は現在の平仮名と同じ形と判断した。

古今和歌集の巻第18にある作者不明の「幾世しも あらじわが身を なぞもかく 海人の刈る藻に 思ひ乱るる」(長く生きられないわが身なのにどうして漁師が刈る藻のように思い乱れているのか)に当たるとしている。

藤原良相は文学を愛し、仏教への信仰もあつかったが、応天門の変(866年)で失脚、翌年亡くなった。

平仮名は9世紀に(1)1音に1字を当てる万葉仮名(2)万葉仮名の草書体を用いた草仮名(3)平仮名――の順に移行するとされる。邸宅跡からはいずれの字体も見つかっており、平仮名の変遷が分かる史料として注目されている。〔共同〕

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