地球誕生の謎に挑む 「はやぶさ2」と若き研究者

2014/10/21付
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小惑星探査機「はやぶさ2」が11月30日、宇宙に飛び立つ。2020年の帰還をにらみ、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は試料採取・分析のチームに若い研究者を起用した。太陽系や地球の誕生の謎に挑む北海道大大学院准教授、橘省吾さん(41)は「夢を抱く次世代にきちんとバトンをつなげる仕事をしたい」と話している。

はやぶさ2は、小惑星「イトカワ」から地球に粒子を持ち帰った「はやぶさ」の後継機だ。

鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた後、約30億キロ旅して18年に小惑星「1999JU3」に到着し、約1年半かけて石や砂を採り、20年末に戻る予定になっている。

宇宙化学が専門の橘さんが計画に加わったのは、初代はやぶさが帰路の途中にいた09年8月ごろのことだった。それ以来、予算や時間が限られる中で、より多く、より大きな試料を採取して持ち帰るための部品の設計や開発に携わってきた。

これまでの観測結果から、小惑星には地球の生命や海のもとにもなる有機物や水があると考えられている。試料を調べれば生命や海の誕生の謎に迫れるかもしれないという。

JAXAの相模原キャンパス(相模原市)を出発したはやぶさ2は9月22日、種子島に到着し、打ち上げ準備に入った。

橘さんは「帰還後」に備え、分析に当たる研究者を世界中に募り、役割分担を詰めなくてはならない。研究も人も束ねる責任ある立場だが「学生時代の生徒会を思い出します」と笑う。

石川県美川町(現白山市)で過ごした小学生のころ、図鑑に登場する惑星を見比べて「どうして惑星にはこんなに色に違いがあるのかな」と考えたのが、宇宙と向き合ったきっかけだった。惑星に魅了された少年が大人になり、自分の星の成り立ちに挑む。〔共同〕

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