難病の高精度診断に道 久留米大など、たんぱく質着目

2016/10/22 18:48
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脳や筋肉の機能が低下する国指定の難病「ミトコンドリア病」を患っているかどうかを診断する指標として、血液中にあるタンパク質の一つが最も有用だと、久留米大などの研究チームが突き止め、20日付の英科学誌電子版に発表した。高精度で速やかな診断に道を開き、早期の治療開始にも役立ちそうだ。

研究チームが注目したのは「GDF15」というタンパク質。患者の血中では、健常者よりも多いことが分かっていた。チームは患者60人から血液を採取し、GDF15の数値と、現在の診断で使われている他の血中物質に基づく5つの指標を比較。それぞれの診断精度を調べた。その結果、GDF15では、ほぼ100%に近い確率で正しい診断ができたが、他の指標では約60~80%だった。

この病気は、細胞内でエネルギーをつくる小器官のミトコンドリアが、遺伝子の異常で十分に機能しなくなるもの。全身の筋力が低下したり、難聴や認知症に陥ったり、人によって症状はさまざま。現状では確定診断のために、血液だけでなく筋肉組織や遺伝子の検査も必要で、数年かかることもあるという。厚生労働省によると、国内に少なくとも1400人の患者がいるとされる。

久留米大の古賀靖敏教授(小児科学)は「GDF15を指標にすれば、1回の血液検査で診断できるようになる」としている。〔共同〕

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