白内障の2人に初の原爆症認定 広島地裁、賠償請求は棄却

2015/5/21付
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原爆症の認定申請を却下された白内障を患う広島県の被爆者4人が、国の却下処分の取り消しと1人当たり300万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、広島地裁は20日、うち2人を原爆症と認め、処分を取り消した。賠償請求は棄却した。原告弁護団によると、2013年末以降の新しい基準でも認定されなかった被爆者を原爆症と認める判決は5例目。白内障患者は初めて。

2人はともに広島市に住む内藤淑子さん(70)と岡田敏夫さん(80)。

判決理由で梅本圭一郎裁判長は、内藤さんについて、放射性降下物を含む「黒い雨」に打たれ内部被曝(ひばく)したことなどを認定。発症が47歳と若年だったことや、生後11カ月と放射線に対する感受性が高い時期に被爆した点などから、発症は放射線に起因すると判断した。医療が必要な状態かが争われていた岡田さんも認定要件を満たしているとした。

13年の新基準は、加齢による白内障と区別するため距離条件を「爆心地から1.5キロ以内」と厳格化したが、内藤さんは同2.4キロだった。

広島市の男性(70)と東広島市の女性(84)については「加齢によって発症したとみるのが合理的」などとして、訴えを退けた。

判決によると、4人は生後11カ月から14歳だった1945年8月、広島市内の爆心地から1.5~2.4キロの自宅などで被爆。白内障を発症し、2007~08年に認定申請したが、却下された。

原爆症の認定申請を巡る広島訴訟は、広島県とブラジルに住む被爆者27人が提訴。他の23人の審理は続いている。〔共同〕

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