2019年4月20日(土)

辺野古移設、国の勝訴確定 最高裁「承認取り消しは違法」

2016/12/20 20:32
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沖縄県の米軍普天間基地(宜野湾市)の名護市辺野古沿岸部への移設をめぐって国と県が争った訴訟の上告審で20日、国の勝訴が確定した。最高裁第2小法廷(鬼丸かおる裁判長)は判決で、埋め立て承認取り消しを撤回しない翁長雄志知事の対応が違法と判断。県の上告を棄却した。

辺野古移設をめぐる司法判断が確定したのは初めて。菅義偉官房長官は判決後、「知事による承認取り消し処分の撤回がなされ次第、速やかに埋め立て工事を再開する」と述べた。防衛省は年末年始にも辺野古沿岸部の海上で立ち入り禁止区域を示すフロート(浮具)を復旧する作業に着手する方針だ。

翁長知事は記者会見で判決に従う意向を明らかにする一方、「新基地建設を進めることは絶対に許されない」と強調した。知事は岩礁破砕許可など埋め立て承認とは別の知事権限を使って移設阻止を目指す考え。国は代執行訴訟で対抗する見通しで、国と県の対立の構図は続く。

20日の判決で同小法廷は、2013年12月に仲井真弘多前知事が埋め立てを承認したことの是非を検討。移設によって基地面積が縮小することを考慮し、環境の保全にも配慮した点を挙げ、「埋め立て承認は社会通念に照らして明らかに妥当性を欠く判断ではない」と述べた。

そのうえで、違法や不当でない前知事の承認を取り消した翁長知事の対応が違法と判断した。9月の福岡高裁那覇支部判決の結論を維持した。裁判官4人の全員一致。

高裁判決は辺野古移設の妥当性や安全保障政策における国と自治体の権限について細かく判断したが、最高裁は具体的に言及しなかった。

翁長知事が昨年10月に承認を取り消したことで、国と県は対立した。互いに計3件の訴訟を起こしたが、3月に和解が成立。国が工事を中断したうえで、双方が訴えを取り下げ、訴訟を一本化することで合意した。合意内容にもとづいて国は7月、新たに提訴した。

地方自治法にもとづいて国が起こす違法確認訴訟は高裁から始まる二審制。高裁判決は「普天間基地の危険性や騒音を除去するには辺野古移設しかない」などと述べ、国が全面勝訴した。県は上告し、「翁長知事に承認取り消しの裁量がある」と主張していた。

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