2019年6月21日(金)

前川次官もあっせん関与 文科省天下り別案件
規制逃れへOB使う

2017/1/20 11:49
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文部科学省元幹部が組織的なあっせんを受け再就職した問題で、不正が疑われる別の案件のなかに前川喜平事務次官=依願退職=自身がかかわっていたものが2件あることが20日、分かった。また規制の網をすり抜けるため人事課OBを使ったり、再就職等監視委員会に虚偽説明を繰り返したりするなど、悪質な行為も複数認められた。

記者会見で「天下り」問題に対して、陳謝する松野文科相(20日午前、文科省)

記者会見で「天下り」問題に対して、陳謝する松野文科相(20日午前、文科省)

監視委や文科省によると、前川氏による不正なあっせん行為は、文部科学審議官だった2015年12月と16年3月の2件。文科省OBの再就職のため、学校法人理事長だった別の文科省OBに退任する意向の有無を問い合わせたとされる。

また、別の学校法人から文科省職員の求人を受けた際には、退職予定の職員に意向を打診。文科省の人事課OBを介し、その意向を法人側に伝えていた。

監視委の調査では、人事課による再就職あっせんにはOBを使って法規制を逃れるための「マッチング」の枠組みができていたとも指摘した。文科省によると、この方式は09年ごろから運用され、違反が疑われる再就職の多くはこのOBを介しているという。

早稲田大学に再就職した吉田大輔元高等教育局長については、退職前に再就職の活動をしていたことも分かった。

15年7月に人事課職員と共同で履歴書を作成したり、早大側と面談の日程を調整したりしたという。翌月4日に退職し、2日後の同6日には採用面談を受けていた。

人事課職員も15年6月下旬、早大側に文科省職員の受け入れを打診。同7月中旬以降、退職予定だった吉田氏の履歴書を送っていた。

人事課の職員は15年9月末、早大側に対してこの再就職に文科省が関与したことを隠蔽するよう依頼。16年5月に人事課が監視委の調査を受けた際には、文科省で吉田氏の3年先輩だった元早大職員による仲介で再就職が行われたとの虚偽の話をまとめ、吉田氏や早大側にも口裏合わせをするよう求めたり、調査への想定問答集を作ったりしていた。こうした虚偽説明は16年10月まで繰り返されたという。

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