芥川賞に滝口悠生氏と本谷有希子氏 直木賞は青山文平氏

2016/1/19 21:22 (2016/1/19 23:11更新)
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第154回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が19日、東京・築地の新喜楽で開かれ、芥川賞は滝口悠生氏(33)の「死んでいない者」(文学界12月号)と本谷有希子氏(36)の「異類婚姻譚(たん)」(群像11月号)に、直木賞は青山文平氏(67)の「つまをめとらば」(文芸春秋刊)に決まった。

記念写真に納まる(右から)芥川賞に決まった滝口悠生さんと本谷有希子さん、直木賞の青山文平さん(19日、東京都千代田区)

記念写真に納まる(右から)芥川賞に決まった滝口悠生さんと本谷有希子さん、直木賞の青山文平さん(19日、東京都千代田区)

2月下旬に都内で贈呈式が開かれ、受賞者には正賞の時計と副賞100万円が贈られる。

滝口氏は東京都生まれ。2015年「愛と人生」で野間文芸新人賞を受賞。「死んでいない者」は通夜に集まる親戚間の会話が視点を変えながら展開する。芥川賞選考委員の奥泉光氏は「人物像がくっきりと描かれ、独特の語りの世界を高く評価した」。記者会見で滝口氏は「小説はどういう風にも語れるもの。語りの融通無碍(むげ)な力を信じて書いた」と話した。

本谷氏は石川県生まれ。劇作家として鶴屋南北戯曲賞、岸田国士戯曲賞を受賞。14年、小説「自分を好きになる方法」で三島由紀夫賞を受けた。

「異類婚姻譚」は軽妙で毒気のあるユーモアを交え、夫婦の不思議さをファンタジー風につづる。奥泉氏は「説話の構造を現代小説のなかに生かし、夫婦の不気味な関係を巧みに描いた」と評価。会見で本谷氏は「書き続けることは作家にとって大切な資質。それが自分にあるかこれから試される」と述べた。

青山氏は横浜市出身。11年、時代小説「白樫の樹の下で」で松本清張賞を受けた。「つまをめとらば」は江戸時代の武家の男たちを主人公にした短編集。自立した道を歩む女たちの姿を通して、男たちの惑いや弱さに光を当て、直木賞選考委員の宮城谷昌光氏は「知的でユーモア、爽快感がある」と評した。

直木賞史上2番目の高齢での受賞となる青山氏は「年齢は関係ない。書いていくかぎり、もっとよい作品を書いていきたい」と力を込めた。

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