大規模サイバー攻撃から1週間 国内被害は軽微

2017/5/20 0:10
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 世界各地を襲った「ランサム(身代金)ウエア」と呼ばれるウイルスによる大規模サイバー攻撃の発覚から19日で1週間が経過した。日本でも日立製作所JR東日本で被害が出たが、英国などに比べると国内被害は現時点では軽微にとどまっている。海外で先に感染が広がり、その間に国内では対策ができた面があり「日本は『時差』に助けられた」(セキュリティー専門家)という見方も出ている。

 ただ既に模倣犯のようなウイルスが報告されている。新たな攻撃が発生する可能性もあり、引き続き警戒が必要だ。

 警察庁は、18日午後5時までに行政機関、企業、個人など計25件の被害を把握。パソコンを立ち上げた際に仮想通貨「ビットコイン」で支払いを要求する画面が現れたケースが多いが、今のところ金銭的被害の報告はなく、人命に関わるようなトラブルは起きていないという。

 今回は基本ソフト「ウィンドウズ」のうち、ウイルス対策が行き届かない古いバージョンが狙われた。現地報道によると、大きな被害が出た英国の病院ではサポートが切れた「ウィンドウズXP」が一部で使われていたという。

 PwCサイバーサービス(東京)の神薗雅紀氏は、国内被害が軽微だった理由について「全般的にシステムが新しかった上、欧州からのニュースを受けて先週末の土日に対策をした会社も多く、被害をかなり防げた」とみる。

 日本で普及する「ルーター」というネット接続機器が「防波堤」の役割を果たした可能性も指摘されている。今回のランサムウエアの詳しい感染経路は不明だが、従来よくあったメールによるばらまき型ではなく、ネットに接続するだけで感染する仕組みになっていたことが徐々に分かってきた。海外ではルーターを使わずパソコンを直接ネットにつなぐ方式が多く、感染しやすかったとの見方がある。

 今回のサイバー攻撃では、正体不明のハッカー集団「シャドー・ブローカーズ」がネット上に暴露した米国家安全保障局(NSA)のハッキング技術が悪用されたとみられている。デロイトトーマツサイバーセキュリティ先端研究所(東京)の岩井博樹氏は「シャドー・ブローカーズは来月以降、さらに技術を有償で公開すると予告している。今後も類似の攻撃が発生する可能性がある」と話している。〔共同〕

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