IBM側の勝訴確定、課税1200億円取り消し
最高裁、国側の上告退ける

2016/2/19 22:24
保存
共有
印刷
その他

東京国税局から約3995億円の申告漏れを指摘された日本IBMの持ち株会社が、課税処分の取り消しを求めた訴訟で、最高裁第1小法廷(山浦善樹裁判長)は19日までに、国側の上告を退ける決定をした。約1200億円の課税を取り消し、IBM側の勝訴とした一、二審判決が確定した。決定は18日付。

国は、利子に当たる還付加算金を加えた額をIBM側に支払う。国税庁によると、裁判で取り消された課税処分としては旧日本興業銀行への法人税など約1500億円、旧武富士創業者の長男への贈与税など約1330億円に次ぐ3番目の規模という。

問題とされたのは、子会社株の売買に伴う税務上の赤字を連結納税制度を使ってグループ内で相殺した取引。2010年度の税制改正でこうした取引は禁止されている。

一、二審判決によると、日本IBMの持ち株会社「アイ・ビー・エム・エイ・ピー・ホールディングス」(東京)は米IBMから購入した日本IBM株の一部を02~05年に日本IBMに売却し、計約3995億円の売却損を計上。08年から導入した連結納税制度を使って日本IBMの黒字と相殺した。国側は「税逃れ目的」と主張していた。

一審・東京地裁はこうした手法を明確に禁じた当時の法規定がないとして「制度を乱用して税逃れを図ったとまでは言えない」と判断。二審・東京高裁も「株の売買が税額圧縮のため一体的に行われたとは言えず、取引に経済的合理性がないとは言えない」と判断を維持。国側が上告していた。

東京国税局は「国側の主張が認められなかったのは残念。決定結果を謙虚に受け止める」とコメントした。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]