2018年12月17日(月)

外国人の子供にネットで日本語授業 NPO支援

2016/10/24 12:51
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来日間もない外国人の子供が、専門家の日本語教育を全国どこででも受けられるようにしようと、東京のNPO法人がインターネットを通じた日本語教室を始めた。外国人受け入れの態勢が十分に整っていない自治体や学校と連携、通常の授業についていける日本語を身につける支援をする考えだ。

ウェブ授業をこのほど始めたのは、若者支援NPO法人が東京都福生市で運営する「YSCグローバル・スクール」。2010年から外国系の子供に日本語を教えてきた。教室は有料となるが、自治体などの支援で参加者に負担とならないよう期待する。

「えーと『きった』、かな?」「これは『来た』だよ。似てるけど違うよ」。時折首をひねりながら、日本語の文法と格闘する4人の生徒。だが教室にいるのは3人だ。もう1人、中国残留邦人3世で日本語学習中の中島悠蘭さん(16)はモニターの向こうから話してくる。

9月に行われたリハーサル授業だ。教室と同スクールの福生市内の別事務所にいる中島さんをテレビ電話会議のように結んで進められた。リハーサル後、中島さんは「大丈夫。よく聞こえて、教室にいるのと変わらない」と報告した。

生徒が学ぶ教室にカメラを置いて中継。遠隔地の生徒はパソコンやタブレット端末の画面で先生や教室の様子を見ながら、内蔵カメラに向かって話し、教室に姿と声を届ける。YSCグローバル・スクールの責任者、田中宝紀さん(37)はウェブ授業を学校のパソコン室で受ける方式を進める方針。「授業時間にパソコンの前に来ることは、自宅で子供任せでは難しい」からだ。

「はじめての日本語」「初級」などレベルごとに週最大30こま、1~2カ月単位の短期集中授業を年間を通じ用意。通常の学校の授業に合流できるようにする。

文部科学省の14年調査によると、公立の小中高に通い日本語指導が必要な児童生徒は外国籍、日本国籍を合わせ約3万7千人。うち18%、6700人は学校で日本語指導を受けていない。

田中さんは「日本で育った外国人の子供は、多くが帰国せず日本社会に出て行く。楽しく学校に通い、良い友人をつくる手伝いをしたい」と意気込む。〔共同〕

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