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有害成分濃縮、新品種も 危険性は麻薬に匹敵

通称「まとり」と呼ばれる厚生労働省の麻薬取締部が大麻事件の取り締まりを強化している。大麻を巡っては、有害成分を強化した新品種や成分を濃縮した「大麻ワックス」も登場。捜査幹部は「麻薬に匹敵する毒性を持つものもある。もはやゲートウエー(入り口、入門用)ドラッグではない」と警鐘を鳴らす。

6月下旬、東京都練馬区のマンション。内偵情報を基に捜査員が男性の部屋に踏み込むと、発光ダイオード(LED)で照らされたテントの中で青々とした大麻が栽培されていた。その数40本以上。台所でケースに入った状態やキッチンペーパーに付着していた黄土色の物質を鑑定に回すと、有害成分を濃縮したワックスだったことが判明。自生大麻の65倍という濃度はこれまで最高レベルだった。

大麻には脳神経のネットワークを寸断するテトラヒドロカンナビノール(THC)が含まれている。捜査幹部によると、葉の部分だけでなく、よりTHC濃度の高い「バッズ」と呼ばれる花の部分も流通。また品種改良で濃度が数倍になったものもあるという。大麻の種が出回り、捜査対象となった練馬区の男性のように、秘密裏に栽培しているケースが多いとみられる。

麻薬取締部は昨年4月に大麻特別捜査本部を設置。同年10月には、産業用大麻の栽培許可を受けていた男を大麻取締法違反(所持)の疑いで摘発、また同月、自宅で所持していた元女優も逮捕した。翌11月には同法違反容疑で、長野県内の集落や静岡県の男女22人を逮捕するなどしている。

捜査当局が2016年に押収した大麻草は1万9944本(500億円相当)で、統計を始めた07年以降最多。検挙人員も15年から555人多い2722人となり、危険ドラッグの検挙人員が減っているのとは対照的だ。危険ドラッグの取り締まり強化を受け、薬物愛好家が大麻に回帰しているとの指摘もある。

関東信越厚生局麻薬取締部の瀬戸晴海部長は「売人や乱用者を摘発するとともに、種子の流通経路も割り出し、徹底的に取り締まる。組織を挙げた捜査はこれからも続く」と話している。〔共同〕

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