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石綿調査者、地方で少なく 資格取得呼びかけ

発がん物質のアスベスト(石綿)が建物のどこに使われているかを調べる公的資格「建築物石綿含有建材調査者」の養成が地方で思うように進んでいない。本年度の講習が5月から始まるのを前に、関係者は「社会を石綿の害から守るために欠かせない存在」と資格取得を呼び掛けている。

国土交通省によると、石綿規制が強化された2006年以前の民間の建物は約280万棟。耐用年数を過ぎた建物の解体は年々増え続け、ピークとなる20年代後半には年間10万棟に達する見通しだ。

解体作業で石綿が飛散し、作業員や周辺住民に被害を及ぼすのを防ぐには事前の正確な調査が必要。国交省は13年、調査者の資格制度を始めた。

日本環境衛生センター(川崎市)が建築の知識や経験を持つ人を対象に実地研修、試験など講習を実施し合格者に資格を与える。これまでに396人が資格を取得した。

しかし地方の取得者は少なく、滋賀、奈良、山口、愛媛の4県でゼロ、茨城県など10県で1人にとどまっている。国交省は、こうした県でも調査者が増え全国的に調査態勢が整えば、石綿建材の調査や除去に補助金を出す際、調査者の関与を要件とすることを検討している。

制度づくりに協力した医師で非営利団体「中皮腫・じん肺・アスベストセンター」(東京)の名取雄司所長は「取得者が少ない背景には石綿問題が既に終わったという誤解もあるようだ。きちんと調査せずに石綿を飛散させ、事後処理に約1億円かかった例もある。取得者を増やすため関連企業や自治体は協力してほしい」と話している。〔共同〕

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