在外被爆者の医療費認めず 広島地裁「適正額の確認困難」

2015/6/17付
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海外で暮らし、居住国で受診した場合、被爆者援護法に基づく医療費の全額支給を受けられないのは違法だとして、米国在住の被爆者13人が国と広島県を相手取り、医療費支給の却下処分取り消しなどを求めた訴訟で、広島地裁は17日、全額支給を認めず、原告側の訴えを全面的に退けた。原告側は控訴する方針。

在外被爆者の医療費訴訟では、大阪高裁が昨年6月、支給を認めるとした大阪地裁判決を支持。しかし、同3月の長崎地裁は訴えを退け、判断が分かれている。

13人は、いずれも広島で被爆した70~80代の男女(うち1人は死亡)。

梅本圭一郎裁判長は判決理由で、援護法では国内の指定医療機関の受診が原則で「医療内容と費用の額が、適正かどうか確認できるのを前提に支給を認めている。国外の医療機関では適正性が担保できない」とした。

原告側は「医療費だけは、いまだに国内の被爆者と異なる扱いを受け、精神的な被害に遭った」と主張。1人当たり110万円の国家賠償も求めたが、判決は「違法とは言えない」と退けた。

国側は、各国が独自の医療制度を持ち、保険料や費用が異なるため支給は困難と主張していた。

判決後、原告弁護団は「『被爆者はどこにいても被爆者だ』と認めてきた司法判断を否定するもの。国内の被爆者との差別を正面から認めた判決だ」と批判した。〔共同〕

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