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マタハラ降格に賠償命令、女性が逆転勝訴

広島高裁差し戻し審

(更新)

広島市の病院に理学療法士として勤務していた女性が妊娠を理由に降格されたことが、男女雇用機会均等法に反するかが争われ、最高裁が違法と初判断した訴訟の差し戻し控訴審判決が17日、広島高裁であった。野々上友之裁判長は降格を適法とした一審・広島地裁判決を変更し、精神的苦痛による慰謝料も含めてほぼ請求通り約175万円の賠償を病院側に命じた。女性が逆転勝訴した。

最高裁は昨年10月、「妊娠による降格は原則禁止で、自由意思で同意しているか、業務上の理由など特殊事情がなければ違法で無効」との初判断を示し、社会問題化しているマタニティーハラスメント(マタハラ)をめぐって行政や事業主側に厳格な対応や意識改革を迫った。

差し戻し控訴審で病院側は、特殊事情として、女性に協調性がないなどと適格性を問題視したが、野々上裁判長はいずれの主張も退け「女性労働者の母性を尊重し、職業生活の充実の確保を果たすべき義務に違反した過失がある」と病院側の対応を厳しく批判した。

また、復帰後の地位の説明がなかった点などを挙げ、降格を女性が承諾したことについて「自由意思に基づいていたとの客観的な理由があったとは言えない」と述べた。

判決によると、女性は、広島中央保健生活協同組合(広島市)が運営する病院のリハビリテーション科で、2004年から管理職の副主任を務めていた。第2子を妊娠した08年、軽い業務への配置転換を希望すると副主任を外され、復帰後も管理職でなくなった。

産休育休中を除き、降格後から11年の退職までの間の副主任手当計約30万円と、「職業人の誇りを傷つけられ、降格による職場での孤立やあつれきが退職を招いた」として慰謝料100万円などを認めた。

一審や差し戻し前の控訴審では、ともに女性の請求が退けられていた。

同組合は「上告するかどうか検討するが、最高裁が示した基準を重要な指針として病院運営に当たる」とコメントした。〔共同〕

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