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バス事故の運行会社、運賃基準認識せず 法定下回る契約

長野県軽井沢町で14人が死亡したスキーバス事故で、バスの運行会社や旅行会社が、安全確保のため法律で定められた運賃基準を正確に把握していなかったことが17日、分かった。基準を下回る運賃での契約について運行会社は「違法性はないと考えていた」と説明。ほかのツアーでも基準を下回る運賃で請け負っていた疑いがあり、安全管理が徹底されていない実態が浮き彫りになった。

特別監査のため、バス運行会社「イーエスピー」に入る国交省職員(17日、東京都羽村市)=共同

運行会社「イーエスピー」(東京都羽村市)の高橋美作社長は同日、「運行管理の未熟さ、ずさんさを実感した」と述べ、大型バス事業から撤退する方針を明らかにした。国土交通省は同日もイーエスピーへの特別監査を実施。運行管理の実態を調べた。

今回のツアーでは、往復バスの運賃が法定基準の下限額(約26万4千円)を下回る約19万円で契約されていた。この点について高橋社長は「当初は客が少なかった。ハイシーズンに向けて(運賃を)徐々にあげればよいと思っていた」と説明。

高橋社長によると、契約前に適正運賃を計算したところ23万~24万円だった。ただ仲介した会社を通じ、予約のキャンセルが相次いだことを理由に19万円に引き下げるよう提案されたという。

一方、観光庁によると、ツアーを募集した旅行会社「キースツアー」(東京・渋谷)は「運賃が(国が定める)下限を割れるという認識はあった」と説明。そのうえで「シーズン全体では下限割れにならないように考えていた」と釈明した。ただ国土交通省は道路運送法に違反しているとしている。

国交省によると、イーエスピーは今回のツアー以外に、少なくとも2件の運行を基準を下回る運賃で受注した疑いがある。

運賃基準は価格競争により安全対策がおろそかになるのを防ぐのが目的で、距離や時間などで決まる。

会社の説明などによると、イーエスピーは2008年に設立。警備業などを手掛けていたが、14年5月にバス事業に乗り出した。大型バスやマイクロバスなど計17台を運行している。

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