2019年8月18日(日)

秋田・田沢湖のクニマス探せ 423メートルの最深部にカメラ

2015/8/21付
保存
共有
印刷
その他

日本一深い湖の田沢湖(秋田県仙北市)で今秋、潜水カメラを使った大規模な湖底調査が行われる。湖の成り立ちや生態系など謎に包まれた実態を解き明かすのが目的で、水深423メートルの最深部にカメラが入るのは初めて。湖の固有種だったが絶滅したとされ、山梨県の西湖で2010年に確認されて話題を呼んだ淡水魚「クニマス」の再発見にも期待が高まる。

調査は、クニマスが泳ぐ田沢湖の再生を目指す仙北市プロジェクトの一環。市によると、これまで大学などの単発の調査活動はあったが、日本一の深さが壁になり、湖底の地質や水質、生態系を含む大規模な調査は行われなかったという。

独立行政法人の海上技術安全研究所や秋田大を中心に9~10月、水深500メートルまで潜ることができるロボットカメラを使い、リアルタイムで船上に送られる映像を見ながら湖底の地形や生物の生息環境を調査する。高知大の研究チームなども湖底の堆積物の採取や地層分析をする予定だ。

同研究所の小田野直光研究統括主幹は「まだ明らかになっていない湖の成り立ちの研究が進む可能性がある」と話す。

田沢湖はかつて北海道の摩周湖に次ぐ透明度があり、固有種のクニマスなど多数の生物がすむ湖だった。しかし1940年代、発電や農地開発のため温泉水が流れる玉川の水を引き込んだことから水質が酸性化し、クニマスを含む多くの魚などが死滅したとされる。

仙北市は今回の調査を湖の水質改善に向けた施策につなげ、クニマスが再び生息できるような湖再生への第一歩と位置付ける。門脇光浩市長は「湖底に温泉が湧いているとの説もあり、未知の領域だ。もしかしたらどこかでクニマスが生きているかもしれない」と話している。〔共同〕

保存
共有
印刷
その他

関連キーワード

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。