2019年2月17日(日)

太宰の下宿、東京から湯布院へ 「碧雲荘」交流施設に

2016/2/18 12:18
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作家、太宰治(1909~48年)がかつて暮らし、保存が危ぶまれていた東京都杉並区のアパート「碧雲(へきうん)荘」が、温泉地として知られる大分県由布市湯布院町に移築されることが18日までに決まった。

大分県由布市湯布院町に移築されることが決まった「碧雲荘」(15年9月、東京都杉並区)=共同

湯布院で旅館を経営する橋本律子さん(65)が解体・移築費用を負担。本を中心とした交流施設「文学の森」(仮称)として活用する。移築は今秋には完了する見通しで、橋本さんは「太宰の名前を発信し、全国から訪れる方を"お接待"したい」と語っている。

碧雲荘をめぐっては杉並区が昨春、高齢者福祉施設整備のため敷地を購入、今年4月までに建物を撤去することで所有者と合意した。しかし、地元住民らが「荻窪の歴史文化を育てる会」を組織し、建物の保存を訴えていた。

太宰が碧雲荘に住んだのは36年11月から37年6月までの約7カ月。駆け出し作家だった太宰は、薬の中毒症状で体調を崩し、病院から退院した直後。短編「東京八景」でも碧雲荘は「天沼のアパート」として登場する。

「育てる会」会長の岩下武彦中央大教授は「地元に残らないのは本当に残念だが、消失という最悪の結末は回避できた。移築を見守りたい」としている。〔共同〕

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