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結城紬の織士を職員に 栃木・小山市が採用

高級絹織物として知られる結城紬の技を後世に伝えるため、産地の栃木県小山市は2014年度から新たな職種「紬織士(つむぎおりし)」をつくり、女性1人を採用した。自治体が伝統工芸の後継者を職員で採用するのは珍しいといい、初代紬織士となった今泉亜季子さん(24)は「多くの人に守られてきた技術を残さなければ」と研修に打ち込んでいる。

平日の昼下がり、研修先の「坂入染店」で、今泉さんが機織り機に向かっていた。昨年7月から、伝統工芸士の坂入則明さん(58)、幸子さん(52)夫妻の元で染色や機織りなどを学んでいる。週1回は市工業振興課に出勤し、事務もこなす。

小山市によると、日本最古の技法で糸紡ぎからすべて手作業で行う織物は「本場結城紬」と呼ばれる。同市と茨城県結城市を中心に生産され、10年には国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された。

だが生産量は最盛期だった1970年代の約20分の1まで減り、生産者も栃木県内で40軒に減少。後継者不足に悩まされている。

小山市は、安定収入を得られないため技術者が育たないとして、雇用に踏み切った。栃木県栃木市出身の今泉さんは、小学生のころから縫製の仕事に憧れ、新潟の大学で染色を専攻。「恐れ多い仕事だけれど、やりがいがあるはず」と志願し、応募した23人の中から選ばれた。

研修は4年間の予定で、その後は後継者の育成に当たる。布の幅が足りなかったり、織りむらがあったり失敗も多いが、則明さんは「やる気があり、のみ込みが早い」と感心する。

昨年9月には、夫妻と共に初めて1反を仕上げた今泉さん。今年3月末までに3反の完成が目標だ。〔共同〕

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