組幹部診断書、病院長「虚偽一切ない」 京都府医大会見

2017/2/16 23:48
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暴力団幹部を巡る京都府立医大病院(京都市)の虚偽診断書作成事件で、同病院の吉村了勇病院長(64)は16日記者会見し、「医師の立場から公正、適切に作成したもので虚偽の内容は一切ない」と容疑内容を全面否定した。暴力団幹部との交際は「ない」と明言した。京都府警の家宅捜索後、吉村病院長が記者会見するのは初めて。

府警は暴力団山口組淡海一家の総長、高山義友希受刑者(60)の当時の病状について複数の医療機関に照会し、「収監に耐えられない」としていた府立医大病院の回答書が虚偽と判断したとされる。これに対し、吉村病院長は「専門医として医学的に適切に判断した」と真っ向から反論した。

吉村病院長によると、高山受刑者は府立医大病院で2014年7月に腎臓移植手術を受けた後に「ウイルス性腎炎」を発症。症状はその後落ち着いたが専門医の定期的な診察が欠かせず、「衛生状態の不確かな刑事施設では感染症にかかる危険性が高かった」という。

さらに手術から約1年後の15年6月、検査で高山受刑者の腎機能に関する数値が悪化していることが分かった。検察側から収監の可否について照会を受けたのは翌7月で、吉村病院長は「(当時は)拒絶反応を起こし腎臓の機能が失われる恐れもあった」とし、病状の深刻さを強調した。

収監に関する照会はこの1回で、主治医だった別の医師が回答書の原案を考え、吉村病院長と協議して作成したという。府警の任意聴取に対し、主治医は「病院長の指示で虚偽の書類を書いた」と供述したと報道されたが、吉村病院長は「原案を変えるよう指示したことはない」と否定した。

主治医と吉村病院長はほかに、高山受刑者の病状を巡る府警などの照会に対し14~16年に回答書6通を作成した。吉村病院長は「いずれも虚偽の内容はない」と述べた。

吉村病院長が高山受刑者と初めて面会したのは別の病院からの紹介で診察した14年2月という。暴力団幹部という認識はあったが「患者の一人で特別扱いしていない。交際は一切ない」と説明。一方、府立医大の吉川敏一学長(69)が高山受刑者と会食したとされることは「知らない」とし、手術や入院を巡り吉川学長から指示があったかどうかは答えなかった。

府警の家宅捜索を受けたことについては「世間をお騒がせし遺憾だ」と話す半面、「なぜこういうことになったか全く分からない」と、ぶぜんとした表情も見せた。

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