三菱自や販売店を集団提訴 燃費データ不正で購入者
三菱自動車の燃費データ不正問題に絡み、燃費性能を偽って顧客に販売したのは違法として、同社製軽自動車の所有者88人が16日、同社や販売した46業者に総額約1億3千万円の損害賠償を求めて大阪地裁に提訴した。
弁護団によると、原告は北海道から九州までの個人。本人や親族が2013~16年に同社の「eKワゴン」「eKスペース」や、同社が日産自動車に供給していた「デイズ」「デイズルークス」を購入した。今年4月に三菱自が不正を公表した後、販売業者に売買契約の取り消しを求めたが断られたという。
訴状で原告側は「燃費偽装を知っていれば購入しなかった」とした上で、同社に対し「購入時の想定より多額の燃料代がかかり、今後支払う自動車関連税も高くなる」と損害を主張。販売業者には「燃費性能という重要事項について事実と異なることを告げており、消費者契約法上の不実告知に当たる」として支払額全額の返還を求めている。
同社広報部は「当社の燃費不正問題に関しては、深くおわび申し上げる。訴訟に関しては回答を差し控える」としている。