五輪3会場、当初案通り 小池知事はコスト削減強調

2016/12/16 21:22
保存
共有
印刷
その他

2020年東京五輪のバレーボール会場をめぐり、東京都の小池百合子知事は16日の記者会見で、当初案通り「有明アリーナ」(江東区)を新設すると発表した。「横浜アリーナ」(横浜市)への変更案は断念した。

既にボート・カヌー(スプリント)と水泳の2会場は新設で決着。小池知事が他県開催も含む見直しを検討した3会場は、整備費を削った上で当初案通り新設する。21日に開く見通しの都や国、国際オリンピック委員会(IOC)などによる4者協議で正式決定する。

小池知事は有明地区を「五輪のレガシー(遺産)を詰め込んだ地域にしたい」と述べ、一体的に開発する考えを示した。有明アリーナは大会後に民間企業へ運営権を売却する「コンセッション方式」を導入する。

3会場の見直しは9月に都の調査チームが提言。小池知事も既存施設の活用を目指し、宮城県のボート場を視察するなどした。知事は会見で、今回の見直しで3会場の整備費が当初案より400億円超減ったと強調。「あっちだこっちだと言って時間を浪費したとは思っていない」と述べたが、新設に戻った背景には大きな誤算もあった。

知事らが支えとしたのは、IOCの中長期改革方針「五輪アジェンダ2020」。コスト削減のため「既存施設の最大限の活用」などを推奨する同方針は会場見直しと方向性が一致するとして勝算ありと見込んでいた。

ただ、根回しなしの「小池流」はIOCには「独断専行」に映る。ドーピング問題で揺れるIOCにとって、今後の対策には国際競技団体の支持が不可欠。団体側が拒む五輪会場の変更は受け入れられない選択肢だった。

10月に来日したIOCのバッハ会長は小池知事との会談で4者協議の新設を提案、異例の介入で知事を抑えにかかった。大会関係者は「利害が複雑に絡むIOCは一筋縄ではいかない。知事は彼らの出方を見誤った」と振り返った。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]