預金を自動で不正送金 警視庁、ウイルス被害を確認
警視庁は16日、インターネットバンキングの預貯金を自動で不正送金する新型コンピューターウイルス「ドリームボット」の被害を国内で初めて確認したと発表した。同庁などは利用者が感染しているかどうかを確認できるサイトを開設し、注意を呼びかけている。
同庁によると、ドリームボットは大手銀行を含む国内3行のサイトに対応。感染者がサイトに接続すると、ワンタイムパスワードの入力を求める偽の画面が表示される。入力すれば預貯金が犯人側の口座に自動で送金されてしまうという。
同庁は今年、ドリームボットに感染した人の口座から預金が不正送金された被害を確認した。被害額は明らかにしていない。ウイルス付きメールを開いた際に感染したとみられる。
被害拡大を防ぐため、同庁は一般財団法人「日本サイバー犯罪対策センター」(JC3)と連携し、JC3のホームページ上に、自分のパソコンが感染していないかを確認できるコーナーを開設した。情報セキュリティー大手のトレンドマイクロによると、ドリームボットが添付されたメールは今年2月だけで約20万通発信されたという。