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除染作業員7割に基礎疾患 南相馬の病院、医師が調査

東京電力福島第1原子力発電所事故に伴う除染に携わる作業員で、福島県南相馬市立総合病院に入院した34人の約7割が高血圧や糖尿病などの基礎疾患を持っていたとの調査結果を、同病院の沢野豊明医師がまとめた。除染作業員の基礎疾患の有無を調べたのは初めて。「除染作業員の健康は不透明な部分が多い。行政や企業、病院が協力して健康管理を促すなど支援が必要だ」としている。

病院がある南相馬市には、避難区域内の除染で事務所や寮を置く事業者があり、全国から作業員が集まっている。環境省によると、避難区域内の除染で、1日当たり数千人規模が働いているとみられる。

沢野医師は、2012年6月から14年9月末までに入院した除染作業員のカルテを分析した。全員男性で年齢は20~66歳。27人は県外から、7人は県内陸部から作業に来ていた。入院時の診断名は、脳卒中や腸閉塞などだった。

基礎疾患は68%に当たる23人が持っていた。疾患別では、高血圧が最多の59%、次に糖尿病が24%を占めた。複数の疾患を持っている人もいた。19人が未治療だった。

沢野医師によると、出稼ぎ労働者は生活習慣病のリスクが高いとの研究もあるという。「除染作業員の生活実態と基礎疾患との関係について、今後さらなる調査が必要だ」としている。〔共同〕

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