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ラグビーW杯まで2年 準備急ぐキャンプ地、機運盛り上げがカギ

2017/9/18 20:56
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ラグビーの2019年ワールドカップ(W杯)日本大会は20日で開幕まで2年となる。出場する代表選手団の事前キャンプ地となった全国各地の自治体では受け入れ準備が急ピッチで進む。練習場や合宿所というハード面の提供だけでなく、文化交流やご当地ならではの"おもてなし"企画も目白押しだ。自治体は国際交流を通じ、知名度アップなどのPR効果を狙う。

スコットランド元代表選手の指導に聞き入る小学生(長崎市)

スコットランド元代表選手の指導に聞き入る小学生(長崎市)

「もっとトライを決めるにはどうしたらいいですか」。晴天の長崎市総合運動公園の陸上競技場で小学5、6年生約120人がスコットランドの元代表選手3人を取り囲んだ。交流事業として行われた「ラグビー教室」。華麗なパス回しに児童からは歓声が上がった。

長崎市とスコットランドのアバディーン市は10年から市民友好都市。15年に事前キャンプ地に決まると、ラグビー教室の開催や長崎市の中学生をアバディーン市に派遣するなど交流の幅が広がる。小学生に歴史や文化を紹介する企画も計画中。

トンガ代表の事前キャンプ地となった人口約3万5千人の山口県長門市。来年7月までに市内のラグビー場に屋根付きの観客席を設置するほか、天然芝の張り替えやクラブハウスの新設も進める。地元企業が「ラグビーせんべい」を販売するなどPR活動も本格化してきた。

漁業が盛んなトンガでは駐日トンガ大使が昨夏、かまぼこなどが名産の長門市内の水産加工工場を視察。それを機に交流がスタートし、今年4月、事前キャンプ地に決定した。事前キャンプ地は地域活性化につながる。市担当者は「キャンプを通じ、企業の人材交流などに広げたい」と意気込む。

「事前キャンプ地」のほかに、大会直前から期間中に代表選手団が滞在する「公認キャンプ地」にも続々と名乗りをあげる。37都道府県の90自治体から76件の応募があり、今秋には「公認キャンプ地」の候補地も決定する見通し。

東京都武蔵野市はその候補地の一つ。国内で最も歴史のある「武蔵野ラグビースクール」があり、ラグビー教育が盛んな地域だ。「公認キャンプ地」の経費は大会組織委員会の負担で、自治体はW杯ロゴを使用できるメリットがある。一方で宿泊や練習施設などへの基準は厳しい。担当者は「選ばれれば、ラグビーに関心がなかった市民も興味を持つきっかけとなる。競技の裾野を広げていきたい」と期待を寄せる。

自治体がキャンプ地誘致を目指す背景には、国際都市としてアピールし、観光客増など地域のにぎわいにつなげたいとの狙いがある。過去のキャンプ地の誘致効果の成功例とされるのが、02年のサッカー日韓W杯の大分県中津江村(現日田市)だ。カメルーン代表のキャンプ地となり、国際的な知名度は上昇。注目を集め、カメルーンとの交流は今も続くという。

当時、中津江村の村長だった坂本休さん(86)は「チームの到着が5日遅れるハプニングもあった。待つ間も様々なおもてなしの準備をし、村民の一生懸命さが選手にも伝わった」と振り返る。「親愛や尊敬の気持ちを持てば、スポーツだけでなく文化や経済分野でも長く付き合える」とエールを送る。

スポーツ交流を通じ、子供たちが国際感覚を身につける好機ともなりそうだ。

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