2019年9月20日(金)

兵庫を巣立ったコウノトリ、徳島で営巣 繁殖に期待

2015/7/13付
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兵庫県から巣立った国の特別天然記念物コウノトリのペアが徳島県鳴門市に姿を現してから約2カ月が過ぎた。このまま定住し、ひなが生まれれば、1971年に国内で野生種が絶滅して以来、近畿北部以外で初の野外繁殖となる。巣を吹き飛ばす台風の試練を乗り越え、全国的な野生復帰の足掛かりにできるか、注目されている。

ペアは5月上旬ごろから鳴門市の電柱に枝などを運んで営巣。個体識別用の足輪から、野生復帰の取り組みが進む兵庫県北部で生まれた4歳の雄と2歳の雌と分かった。周囲は土壌に水を張って育てるレンコン栽培が盛んなため、餌となるザリガニやカエルなどの水生生物が豊富にいる環境を好んだようだ。

「幸せを運ぶ」とされる鳥の訪れに、地元は歓迎一色だ。巣の周囲には見物客が集まり、近隣農家も有害生物を食べる益鳥として喜ぶ。

繁殖への期待も高まっているが、実現はしばらく先の見通しだ。兵庫県立コウノトリの郷公園(豊岡市)によると、雌は4歳ごろからが繁殖適齢期で、産卵も2~3月が一般的だという。

まずは農業や行政、大学関係者らが生態系の調査や営巣場所の確保を進める協議会を設立し、定住への環境整備を図る。レンコン栽培地では、葉が茂る夏の餌取りが難しいため、休耕地に水を張って餌場にする取り組みを始めた。

課題の一つが、台風シーズンを無事に乗り切れるかどうか。5月中旬の台風では、巣の大半が飛ばされながらすぐに巣作りを再開したが、再び台風11号が迫る。

協議会のアドバイザーで兵庫県立大の江崎保男教授(動物生態学)は「これほど長期間の滞在は画期的。定着に最も大事な餌の確保を図りながら積極的に支援することが大事だ」と話す。

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