機能性食品巡り安全確認できず 食品安全委
消費者庁が「機能性表示食品制度」で届け出を受理した商品の中に特定保健用食品(トクホ)の審査過程で安全性に疑問が持たれた成分が含まれている問題に絡み、食品安全委員会は12日、「(成分の)安全性を確認できない」とした評価書案を了承した。
安全性の疑いを指摘されたのは、リコム(東京・豊島)の清涼飲料「蹴脂(しゅうし)茶」に含まれているエノキタケ抽出物。評価書は「心血管系や呼吸器系など多岐にわたる臓器に影響を及ぼすことは否定できない」と指摘している。評価書は今後、消費者庁に通知され、同庁がトクホの可否を決める。
一方、4月に始まった機能性表示食品制度で消費者庁に受理されたのはリコムのサプリメント「蹴脂粒」で、清涼飲料と同じ成分が含まれている。同社は「体脂肪が気になる方に適している」と表示する方針で、担当者は「効果には根拠があり、安全性も確認されている」と反論している。
消費者庁は「(成分の)安全性に問題がある場合には、機能性表示食品の届け出を撤回してもらうこともあり得る」と説明している。
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