野生チンパンジー、酒たしなむ習慣 西アフリカ 京大など発表
京都大霊長類研究所の松沢哲郎教授と英ケンブリッジ大などの国際チームは13日までに、西アフリカに住む野生のチンパンジーにお酒をたしなむ習慣があることを見つけたと発表した。現地の住民がヤシの樹液から酒をつくる現場にたびたび現れていた。飲酒の習慣がある動物は人間以外では初めてという。
研究成果は英学術誌(電子版)に掲載された。
アフリカではラフィアヤシと呼ぶヤシの樹液を屋外で発酵させ、パームワインと呼ぶ酒を造っている。アルコール濃度は平均3%程度だ。
京大などは西アフリカのギニア共和国の村でチンパンジーの観察を続けている。1995~2012年に20回にわたり、延べ51頭のチンパンジーが村に現れ、高さ7~8メートルの樹上に設けた発酵用ポリタンクに葉を浸し、口に含んでかみしめて酒を飲んでいた。
年齢層は6~50代と幅広く、性別に関係なく飲みに来た。飲酒したチンパンジーが酔うかどうかは検証していない。