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「王族の剣」鋳型が初出土 福岡の遺跡、紀元前2世紀

福岡県春日市教育委員会は13日までに、市内の須玖タカウタ遺跡で、王族クラスが持つ権威の象徴とされ、握り手から刃先までが一体になった「有柄銅剣」の石製鋳型が見つかったと発表した。弥生時代中期前半(紀元前2世紀)のもので、朝鮮半島由来といい、このタイプが見つかるのは朝鮮半島も含めて初。青銅器を量産できる日本最古の土製鋳型も大量に出土した。

遺跡は、中国の歴史書「魏志倭人伝」にも登場する青銅器生産の先進地、奴国(現在の福岡市付近)の中心部にある。市教委は、奴国の高度な生産技術を示す貴重な発掘成果だとしている。

市教委によると、有柄銅剣は吉野ケ里遺跡(佐賀県)の墳丘墓で見つかるなど、有力者の威厳を示す青銅器。中国の内モンゴルなどに由来し、形状が異なる「オルドス式銅剣」タイプの鋳型は上御殿遺跡(滋賀県)で1点だけ出土している。朝鮮半島系の銅剣は九州などで出ているが、鋳型は未発見だった。

今回、見つかった鋳型は大部分が失われているが、握り手を中心に長さ13.2センチ、幅2.7センチ。一部が熱によって黒く変色しており、実際に鋳造した可能性が高い。

石製鋳型は、ほかに矛や銅鐸(どうたく)をつくるものが5点確認された。一方、土製鋳型は剣や中国の武器に由来する「戈(か)」の鋳型など24点。うち4点は一つの戈をつくるために組み合わせて使用したとみられ、鋳造の工程が分かる重要な発見という。

鋳型のほとんどは竪穴住居の内部に掘った穴から見つかった。

調査を指導した柳田康雄・元国学院大教授(考古学)は「質、量とも一級品。福岡平野が早くから青銅器生産の中心地だったことが裏付けられた。有柄銅剣の鋳型は、吉野ケ里遺跡で見つかった銅剣のもとになる型だった可能性もある」と話している。〔共同〕

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