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「死が肉体の外から…」 三島由紀夫の未発表の肉声

三島由紀夫=共同

TBS(東京・赤坂)は12日、作家の三島由紀夫(1925~70年)が死去する9カ月前の1970年2月、英国の翻訳家と対談した未発表の録音テープが社内で見つかったと発表した。自らの死生観や文学観を語っている。テープは「放送禁止」の扱いでアーカイブ部門の責任者が歴代、保管してきたという。

対談は英国の翻訳家、ジョン・ベスターさんを相手に日本語で行われた。テープの中で、遺作となった小説「豊饒(ほうじょう)の海」の第3部「暁の寺」を脱稿した日であると明かしていることから、70年2月19日に録音されたと特定した。

対談の中で三島は「死が肉体の外から中に入ってきた気がする」と死生観を吐露。「平和憲法は、偽善です。憲法は、日本人に死ねと言っている」と述べた上で、憲法9条と自衛隊の関係を巡って「日本人はごまかしごまかし生きてきた。そうやって生きていくことは耐えられない。本当に嫌いです」と語った。

「僕は油絵的に文章をみんな塗っちゃうんです。僕にはそういう欠点がある。日本的な余白がある絵は嫌い」「文体でしか思想が主張できない」などと文学についての考え方も述べている。

また作家の川端康成の文章について「怖いようなジャンプをします。僕は、ああいう文章を書けないな、怖くて」などと話していた。

TBSによると、このテープは3年ほど前に社内で見つかった。放送禁止扱いになった経緯などを調査したが分からず、内容を公開して世に問うことを決めたという。同局は12日の報道番組「Nスタ」と「NEWS23」でこの録音を放送する。

三島は70年11月25日、東京都新宿区の陸上自衛隊市ケ谷駐屯地で割腹自殺した。〔共同〕

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