世田谷一家殺害、犯人夜間に逃走か 朝ネット接続 誤作動
東京都世田谷区で2000年12月、宮沢みきおさん(当時44)一家4人が殺害された事件で、これまで犯行翌朝とみられていた犯人の逃走時刻が夜間だった可能性が高いことが12日、捜査関係者への取材で分かった。警視庁成城署捜査本部がパソコンのインターネット接続履歴を再検証し、犯人の操作とみていた犯行翌朝の接続が誤作動とみられることが判明したという。
捜査関係者によると、事件は00年12月30日午後11時半ごろ発生。宮沢さんのパソコンには翌31日午前1時18分と午前10時の計2回、インターネットの接続履歴があった。捜査本部は2回とも犯人がパソコンを操作したと判断し、犯人が犯行後の約11時間、宮沢さん宅に居座ったとみていた。
ただ、2回目の接続ではみきおさんの勤務先の会社のホームページが表示された以外に検索履歴がなく、発見時にパソコンのマウスが机から落下しているなど不自然な点がぬぐえなかった。
このため、捜査本部は同型のパソコンを使って再現実験を実施。その結果、マウスが落下した衝撃でネットに接続することが分かった。第一発見者のみきおさんの義母が誤ってマウスに触れた可能性が高いという。
1回目の接続はマウスを2回操作した形跡があることから、捜査本部は犯人が操作したとみており、この時間以降の目撃情報を改めて精査している。